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骨量貯金、今から始めませんか♪


[2013.4.11]

私事ですが、3月に開催された名古屋ウィメンズを完走しました。
現在、沖縄で一人、2人の子供を育てているので、練習できる環境ではなく、
2ヶ月未満のトレーニング期間で月間100キロ弱と、
過去例のない乏しい内容でレースに臨んだのです。

それでも嬉しいことに、タイムはサブ4を達成。
それだけでなく、体組成に嬉しい変化が起こっていました。
なんと、何十年も変化のなかった骨量が大幅にアップしていたのです。

骨量アップは、若さの象徴。

言い換えれば、骨量の減少は老化の進んでいる兆し。
年をとると身体の中の成長ホルモンの分泌量が減少し、
同時に骨量が減少していくのです。

骨量が減少すると、肌にハリがなくなり、疲れやすくなり、
いわゆる老化現象を起こします。その要因は閉経を始め、
カルシウムやビタミンD、日光浴不足、喫煙や飲酒、カフェインなど。

中でも、女子ランナーには無縁のような運動不足という原因も、
残念ながらランニングだけでは骨量減少を止めることはできないのです。

私自身、ランニングだけを行なっていた頃は、骨量を増やすことはできませんでした。
では、どのような運動が骨量を増やせるのでしょうか。

それは、ウエイトトレーニング!

今回、骨量2.1から2.4にまでアップできた私の実践したメニューは、
チューブを使ったもも上げと背中を鍛えるポーズのみ。
チューブは、適度な負荷を与えられるので、
無理なく、かつ効率的に筋肉に刺激を与えることができるのです。

ウエイトトレーニングを行うことで、骨の形成に必要となる成長ホルモンを
分泌することができるのですね。トレーニングを行なってから15分くらいすると、
脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、遺伝子に働きかけてタンパク質を 合成します。
トレーニング終了後から約2から3時間後には筋肉の再合成が行われ、
筋肉が強化され、骨の形成も促進されていきます。

ウエイトトレーニングは日々継続する事で、筋力&骨量の増大に繋がるのですね。

また、体を動かすことと同じくらい大切なのが、
必要な栄養素をタイミング良く補うということ。
今回、私が成功した栄養補給は、トレーニング直後にソイプロテインをとったことと、
納豆にオメガ3(油)をかけて毎日いただいたことです!

納豆や豆腐の大豆製品の他に、小松菜・ほうれん草、根野菜類、
ひじき・コンブ・ワカメ等の海藻、ゴマ、玄米(雑穀米)などはカルシウム
やビタミンK、タンパク質、イソフラボンなどを補うことができますね。

成長ホルモンの分泌に必要なプロテイン。
そして、骨の構成成分であるカルシウムは、食事によって摂取され、
腸で吸収されて血液中に入り、骨に運ばれ骨が作られます(骨形成)。

その一方で、骨はしなやかさを保つために、古くなった骨の成分を壊し
(骨吸収、骨破壊)、新陳代謝を行っています。
また、身体の中のカルシウムの1%ほどは骨や歯以外の細胞や血液中に存在して、
神経や筋肉の興奮、あるいは血を固める働きなどの役割もあります。

そのため、血液中のカルシウムが足らなくなると、
不足分を骨内のカルシウムで補うことになります。
このように、骨は身体を支える他にカルシウムの貯蔵庫としての役割を担い、
骨は作られる一方で絶えず破壊を繰り返しています。

このメカニズムから、大量のカルシウムが骨には必要であることがよくわかり、
骨量を今まで以上にアップすることでずっとずっと若返り、
ランニングも今まで以上に楽にできるようになるでしょう。

なかなか増やしにくい骨量ですが、
絶対に効果が期待できるウエートトレと納豆・オイル&ソイプロテインで、
骨貯金、始めましょう♪



モトカリ

モトカリ(本仮屋雅美)

  • ●早稲田大学大学院 健康スポーツ専攻
  • ●ランニングカンパニー・オフィス・モトカリ代表
  • ●陸上専門サイト「strongholds」編集長
  • ●ランニングビューティラボ「Acting runners」所長
  • ●フルマラソン自己ベスト:3時間3分57秒

ランニング関連の雑誌・書籍の企画制作をはじめ、42.195kmリレーマラソンなどのランニングイベントのプロデュースを手掛け、ランニングマガジン『クリール』(ベースボール・マガジン社発行)、『ランニング生活』(コスミック出版発行)では、女性を対象とした連載ページを展開しています。
在籍中の早稲田大学大学院では、“走ってキレイになること”を科学レベルで解明しようと、女性の運動習慣と肌の関連について研究中。 自身も走り続けながら、より多くの女性たちへランニングライフを提案しています。
ちなみに女優・本仮屋ユイカの叔母でもあります。

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